美容鍼について
美容鍼は、健康な身体を土台とした真の美しさを提供することを目的としています。
ビ・プラスでは本来の美しさは、健康な身体の上にこそ成り立つと考えています。
お顔のトラブルをお顔だけの問題としてとらえるのではなく、身体全体の問題として考える、これこそがビ・プラスが目指す本当の美しさです。
1.美容鍼とは?
・美容を目的とした鍼灸
鍼灸は、古くから身体の様々な不調の調整やけがのケア、また病気の予防などに用いられてきました。
その鍼灸の施術を美容の分野に応用したものが美容はりになります。
肌荒れや肌質の調整、お顔のむくみ、しわ、たるみ、くすみ等の様々な美のお悩みを整えるために、鍼やお灸を用いた施術を行います。
・美容鍼?美顔鍼?美容鍼灸?どう違うの?
美容を目的に行う鍼灸の施術は、「美容鍼」、「美容鍼灸」、また「美顔鍼」など様々な名称が使われています。
※これらは一般的にはほぼ同じ意味で使われています。
・身体の調子がお顔に表れる
古くから、東洋医学では「健康」と「美しさ」は一体のもので、健康であることによって美しさが保たれると考えられてきました。
そのため、内臓が弱っていたり肩が凝っているなど、何かしら身体に不調があると、その状態がお顔に反映されて美しさが損なわれてしまうと考えるのです。
美容はりでは、むくみやしわ、たるみ、くすみ、肌荒れ等の状態がお顔に表れている場合、その原因を細かくみつけて施術を行います。
そしてその根本の原因(内臓の不調など)を整えるために身体に施術を、そして状態が表れているお顔にも施術を行っていきます。
この2つを同時に行うことが出来るのが大きな特徴です。
2.美容鍼のメカニズム
頭部や顔面部への局所的な鍼は、血液循環を調整して栄養に富んだ新鮮な血液を促すことで皮膚に潤いを与え、むくみやクマを緩和させ顔の状態をより良い方向へ導いてくれます。
また、表情筋へ刺激を加えて筋肉を活性化させることによりリフトアップも期待できます。
・ツボへの鍼効果
お顔にも沢山のツボが存在します。
水分代謝を整えてお顔のむくみに効果のあるツボや、涙の分泌を助けドライアイを調整するツボ、歯ぎしりを改善させて咬筋(こうきん)のコリを取り小顔へ導くツボなど、ツボによって様々な効果を得ることができます。
またそれぞれのツボは経絡(けいらく)とよばれるエネルギーの通り道で全身と繋がっていると東洋医学では考えられています。
そのためお顔のツボに鍼で刺激を行うことでも、身体全体の調子を整えていくことにも繋がります。
なお、身体の不調がお顔の美に影響を及ぼすとご説明しましたが、これはこの経絡の考えからもきています。
・お顔の筋肉の収縮と弛緩
お顔には、「表情筋」(ひょうじょうきん)や「咀嚼筋群」(そしゃくきんぐん)などの多くの筋肉があります。
PCやスマホの画面の見続けることによって起こる目の疲れや、お仕事などで笑顔を続けること、寝ている間の噛み締めや歯ぎしりなどでお顔の筋肉に緊張が続くと、筋肉がコリ、また逆にゆるみも生まれてきます。
お顔の左右で筋肉のコリやゆるみの程度に差が出ると、それがお顔の歪みになることもあります。
さらに筋肉のコリは血液やリンパの流れに影響を与え、血色不良、肌荒れ、むくみなど様々な美の障害を引き起こすこともあります。
鍼灸の施術では、鍼を刺してから10~15分程度そのまま置いておきますが、その間に凝っていた筋肉を緩めていくことができます。
また、筋肉が緩むと血行が整っていくので、栄養をたっぷり含んだ新鮮な血液を巡らせ、肌荒れやむくみ、くすみのケアなどに繋がります。
さらに筋肉への刺激により自律神経系のバランスを整えることにも期待できます。
・血流の調整
お顔の血流が促進されると、酸素や栄養素など様々な有用な成分がお肌に届けられ、また不要な物質は排泄されます。
その結果様々な肌トラブルの調整に繋がります。
鍼をお肌に刺しますとその周囲の血流に影響を与えます。
・真皮層の線維芽細胞を刺激してコラーゲンにアプローチ
一枚の膜のように見える皮膚ですが、表面から「表皮」、「真皮」、「皮下組織」と大きく分けて3層の構造になっています。
この中の「真皮」は平均で約2mmの厚さがあり、コラーゲンという繊維状のタンパク質が大部分を占めています。そしてその間をヒアルロン酸などのゼリー状の基質が水分を抱えながら満たしています。
これに、エラスチンという繊維状のタンパク質も加わり肌に弾力を与えています。
お肌に鍼を刺すことで肌内部に細かな傷が生じますが、その時にその傷を治そうとする「創傷治癒」(そうしょうちゆ)と呼ばれる生理反応が起こります。
この創傷治癒によって真皮層にある線維芽細胞が活性化されます。
線維芽細胞には「コラーゲン」や「エラスチン」といった真皮の成分を作り出す働きがあり、この線維芽細胞を刺激することにより肌の弾力のもととなる「コラーゲン」が生み出され、新陳代謝が活性化されます。
3.美容鍼の効果
美容鍼は下記の様な状態の調整を目的として用いられます。
・リフトアップ、ほうれい線のケア
一般的に、年齢とともに下記の様な様々な現象が表れてきます。その結果、老けた印象のお顔になってきてしまいます。
お顔のたるみ、ほうれい線が濃くなってくる要因は種々ありますが、その中でも大きな要因の一つとして挙げられるのが、表情筋(お顔の筋肉)のたるみです。
お顔の表情筋というのは、抗重力筋と呼ばれる、重力に抗うために発達してきた筋肉です。この表情筋の力が年齢とともに弱まってきてしまうことにより、重力に負けて筋肉が引き下がられ、お顔のたるみという形で表れてきます。
これらの筋肉に刺激を与え活性化されることにより、リフトアップ、そしてほうれい線の見た目のケアを狙うことができます。
・小顔、むくみのケア
お顔が本来よりも大きく見えてしまうのにはいくつはの原因が考えられます。
①咬筋(こうきん)のコリ
ものを噛む際に、咀嚼筋(そしゃくきん)というお顔の筋肉を使います。
咀嚼筋は3つの筋肉の層からなり、その最も表側にある筋肉が「咬筋(こうきん)」です。
食べ物を食べる際に強く噛みがちな方や、ガムをよく噛む方、また歯ぎしりをする方はこの咬筋がコリ固まって、張っている状態になってしまいます。
咬筋がコリ固まって張った状態になりますと、エラが張ったお顔となり、本来よりもお顔が大きく見えてしまうようになります。
②お顔のむくみ
身体に余分な水分が溜め込まれてしまっている状態になりますと、お顔にはむくみが表れます。
お顔がむくむと、身体はスリムなのに太っているように見えてしまうことも。
むくみは、身体の冷え、塩分やアルコールの取りすぎなどで起こります。
また自律神経の乱れや、腎臓や肝臓の機能低下により代謝が滞ることでむくみが起こってきます。
③お顔の筋肉のたるみ
年齢とともに、表情筋が重力に負けて下がり、お顔がたるんできてしまいます。
特に頬の部分が垂れ下がってくると、お顔が膨れた印象になってしまいます。
④首回りの筋肉のコリ・むくみ
首肩周りの筋肉が凝ることにより、首のラインが強く張って膨らんできてしまいます。
さらに、この部分にむくみがあることで首がふっくらしてきます。
これらによって首とあごとの境界線が薄れてきてしまい、ぼやっとした印象のお顔になってしまいます。
そのほかにも、美容はりは下記のような状態に調整を目的に用いられています。
- しわ
- くすみ・血色
- 肌荒れ
- 目の開きやすさ
- 目の下のくま
- 肌質(乾燥肌、脂性肌)の調整 等
4.1回でも効果はあるの?どの程度持続するの?
・すぐに現われる効果と後日現われてくる効果がある
効果の現れ方には、施術後すぐに現われる「直後効果」と、一定の時間が経過してから現われてくる「事後効果」の2種類があります。
直後効果には、むくみが整えられてフェイスラインがスッキリする、リフトアップしてほうれい線が薄くなる、目のピント調整機能が改善されてみえやすいなどが挙げられます。
事後効果としましては、肌質の調整や肌のもちもち感の向上、化粧ノリがよくなるなどが挙げられます。
※これらの効果はその方のお身体の状態によって異なります。
・効果はどのくらい持続するの?
効果はおよそ2週間前後で落ち着いてくる場合が多いので、2~3週間を目安に数回続けて施術を受けて頂くことで効果を高めていくことが期待できます。
その後は月に1~2回程度のペースで定期的に施術を受けて頂くことをオススメします。
※月1~2の定期的な施術はお顔の状態を維持させる目的があります。
・効果と持続力を高めるためには根本原因へのアプローチが必要
効果を高めてさらにその効果を長く保つことを狙い、お顔に加えて首や肩への施術を同時に行う鍼灸院もあります。
日本人の多くの方が首や肩にコリをお持ちです。そのコリを調整することでお顔への血流が整えられ美容効果を高めてことが期待できます。
さらに、首のラインが美しい曲線になり、顎のラインと首との境界がくっきりすることによって見た目の小顔に繋がります。
5.リスク
・内出血
美容はりは薬剤を用いることがないため副作用のリスクが低く、また外科的な施術とは異なり腫れや痛みといったダウンタイムがほとんどない、自然で身体に優しい美容施術といえます。
しかし、鍼を身体に刺すという施術であることから、避けることができないリスクがあります。
それは、出血や内出血も起こす可能性があるということです。
内出血が起きてしまった場合、見た目としてはあまり良くないですが、治まっていく過程で肌には良い影響があります。
・好転反応
好転反応とは・・・
鍼灸の施術を受けた後、身体が回復に向かう際に「好転反応」と呼ばれる状態が一時的に出ることがあります。
施術を行うと全身の血流がよくなり、新陳代謝が高まっていきます。
こうした変化に身体がついて行かず、様々な不快状態となって現われるのが好転反応です。
【副作用】と【好転反応】の違いは?
「副作用」とは本来の目的以外の好ましくない反応のことを言います。
鍼灸の副作用の例としてはめまいや吐き気があります。一時的に血圧や心拍数が下がり、脳に行く血液循環量を確保できていないためにその状態が起きることがあります。
しかし、以上のような副作用は発生する可能性が極めて低いです
鍼灸治療を受けたときの体調によっても副作用が起こるか起こらないかが変わってきます。
過度の睡眠不足や疲労状態、空腹時、飲酒後などに施術を行った場合、脳貧血や気分が悪くなることがあります。
また、初めて施術を受ける方の場合、過度に緊張してしまい、同じように副作用が起こることがあります。
もし、施術中に気分が悪くなってしまったときは、その場ですぐに伝えて下さい。
好転反応の代表的な症状
- かゆみ
- 発熱、発汗
- 眠気、倦怠感
- 頻尿、排便増量
- 生理出血の増量
- 吹き出物、ニキビ
- 状態憎悪、痛みの移動
状態の種類や程度は、上記の他にも人によって様々です。
また、続く時間も施術後だいたい2~3日が多いといわれていますが、状態や体質によって軽く治まる場合や長引く場合もあります。
鍼灸の施術を受けた全ての方に好転反応が現われるわけではありません。
もし現われたとしても、「鍼灸治療が自分に合わない」と思い込まず、身体が正常に向かうために必要な過程だと捉えていただき、鍼灸を受けられることをオススメします。